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ご挨拶

拝啓 陽春の候 皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
平素より、当クリニックに多大なるご厚情を賜りまして、厚く御礼申し上げます。

さてこの度、令和5年4月をもちまして、理事長の職を退任する運びとなりました。
8年前、夫の前理事長 岩本末治急逝により、やむ無く私がこの職を引き継ぎました。
看護師である私が、医療法人の代表を務めることは大きなプレッシャーがありました。
大変な難局もありましたが、患者様の温かいお言葉に励まされ、スタッフの力強い協力を得ながら
どうにか無事に、この難局を乗り越えることができました。
一家の主、そしてクリニックの主を亡くしたことは、この上ない悲しみであり、計り知れない大きな損失でしたが
多くの方々の支えによって、次世代にこの任を引き継ぐという私の役目を果たせることができました。
この場をお借りして、心より御礼申し上げます。

理事長職の中で、クリニックの運営等に尽力したことはもちろんですが、常に気を配ったことがありました。
働く環境作りです。
医療の職場では、多くの女性が働いています。女の一生には何度か節目があります。
結婚、出産、子育て、介護など働く女性が大なり小なりこの問題を抱えながら
自分の仕事を持ち、社会進出しています。
この経験を経た私は、この問題を常に頭に置き、共に働くスタッフの身近な相談引受人となることを心がけました。
問題解決は出来るだけ早いことが望まれます。
方向性と実現可能な具体策を提示することで、心と身体にゆとりをもって働くことができます。
何よりも自分の抱えている問題を共有し、理解してくれる人間がまわりに居るという安心感があります。
おかげ様で離職率が低いのが自慢です。
スキルを持った人がこの理解を得られず、やむなく職を去ることは非常に大きな損失です。
当クリニックも働き方改革は、当初より実践しています。
残業はほぼゼロです。勤務希望申し出のあるものは100%叶えています。
自分の時間や、家族の為の時間(私生活)はとても重要です。
その充実感が働く原動力になると、信じているからです。
スタッフ間の相互協力の精神が培われていることが、大きな要因となっています。

私が理事長となっての8年間、このことが自分の職責で得た最大の成果だったと自負しています。
常に人員不足が当たり前となっていますが、女性の社会進出が大きい今、
女性の視点で雇用、労働問題等を解決する経営者が多く出てきてくれることを切に願ってやみません。
1人の母として、また1人の女性としての経験を活かしながら、この8年間で大きな人生経験をさせて頂きました。
今後とも引き続き、ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。
この環境を与えて下さった全ての方々に、感謝申し上げ、退任のご挨拶とさせて頂きます。  敬具

令和5年4月吉日
医療法人望 前理事長   岩本 登志子


いわもとクリニック前理事長  岩本 登志子
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 いわもとクリニック 院長:岩本 泰明
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